小説への思い、文章力を上げる方法などをユーモアを交えながら語った作家の藤野可織さん(中央)、千早茜さん(右)=佐賀市のエスプラッツ

 「九州芸術祭 文学カフェin佐賀」と題した若手作家の対談(九州文化協会、県など主催、佐賀新聞社後援)が11日、佐賀市のエスプラッツで開かれた。芥川賞作家の藤野可織さん、泉鏡花文学賞を受賞した千早茜さんが小説への思いを語った。文章修業、好きな映画など多様な話題で、ファン約100人を魅了した。

 九州芸術祭文学賞佐賀県選考委員の草場雅裕さん(伊万里市)がコーディネーターを務めた。2人とも幼少期から絵本に親しみ、作家になることを目指してきたことを語った。

 藤野さんは「純文学は世間の良識や常識を壊すもの」と考え、性や家族をテーマに既存の価値観を覆す意欲作を発表してきたことを紹介。正確に書くことを最も重視し「美術を研究した大学院時代、論文作成で作品の造形や形式を正確に表現したことが役立っている」と明かした。

 千早さんは2歳から日記を書き、国語教師だった母から厳しい添削を受けたことを振り返った。日常生活、鑑賞した映画などを細かくつづる「メモ魔」に成長し「情景描写の訓練だけでなく、小説のネタ帳にもなる」と話した。デビュー前に美術館や病院、役所などいろんなアルバイトを掛け持ちして小説の題材を集めた逸話も紹介した。

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