熊本県南阿蘇村の東海大生が犠牲となったアパート跡地で手を合わせる近所の女性=16日午前

 熊本地震で、2度目の震度7を記録し犠牲や被害が拡大した「本震」から16日で1年。国土交通省は同日、大規模な土砂崩れで崩落した熊本県南阿蘇村の阿蘇大橋と、寸断された国道57号の代替ルートの2020年度全線開通を目指すと発表した。大学生の犠牲者も出た同村では、各地で追悼の催しが行われた。人々は悲しみと犠牲者らの記憶を心に刻み、再出発を誓った。 

 ただ、土砂崩れで寸断されたJR豊肥線や第三セクター「南阿蘇鉄道」は、具体的な全面復旧のめどは立っていない。4万7千人超が仮設団地などで仮住まい暮らしを続けており、復興の課題は多く残っている。

 本震は、最初に大きく揺れた「前震」から約28時間後の昨年4月16日午前1時25分に発生した。

 南阿蘇村の「直接死」は16人で、11人が震災関連死と認定。村主催の追悼式には遺族16人や吉良清一村長ら計約300人が参加、全員で黙とうし献花した。

 地震の地割れなどが残り、立ち入り禁止が続く同村の東海大阿蘇キャンパスでは、アパートの下敷きで犠牲となった学生3人の慰霊式があり、教職員や学生ら計約120人が出席。3年生田中大智さん(20)が「つらい経験を糧とし志半ばで亡くなった3人の分まで前を向き歩いて行く」と誓った。(共同)

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