屋根の構造ははかま腰屋根で、小さな三角屋根ドーマが突き出している

■和洋折衷、外観は欧風 

 佐賀市大和町の川上東山田は、嘉瀬川の西で川上扇状地に立地します。肥前風土記に出てくる土蜘蛛(つちぐも)の大山田女、狭山田女の伝説にある山田で、「知名抄」の佐嘉郡六郷に相当します。

 山田郷は東郷と西郷に分かれていますが、郷域は、東山田、西山田を中心に、嘉瀬川を越えて東または南にかなり広い範囲に広がっていることが、川上文書で確認できます。また貞和4(1348)年の龍造寺文書によれば、「やまたとうか於保村」とあります。その後藩政期に入り、東山田村は小城藩領となり、久保田、嘉生町、城徳、立石などの地を含んでいました。

 このように肥前風土記に登場する古代の歴史神話の環境に立地する村岡家は、東山田の立石四つ角の南に位置しています。

 建物は和洋折衷で広大な敷地に建っています。屋根の構造は、東面のはかま腰屋根で、切り妻屋根を一部切り取った形をしています。切り妻屋根と比べると、棟が少し複雑になるようですが、間取りの変更や室内が狭くなることがなくなります。

 屋根の2階の一部にドーマを付けています。ドーマとは、屋根から突き出した小さな三角屋根や流れ屋根とその窓のことをいいます。主に屋根裏や室内への採光や通気を目的として付けられます。外観上、ヨーロッパ調のデザインとして当地域にすっかりとけ込んでいます。ちなみにドーマとは、英語で屋根窓のことをいいます。

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