北朝鮮は3日、国営メディアを通じ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水爆実験に「完全に成功した」と発表した。気象庁によると、北朝鮮で日本時間3日午後0時29分ごろ、マグニチュード(M)6・1の地震波が観測された。日本政府は北東部豊渓里(プンゲリ)での核実験と断定。爆発規模は過去最大で、小野寺五典防衛相は約70キロトンとの試算を示した。北朝鮮の核実験は6回目で、1月のトランプ米政権発足後は初めて。日米韓は厳しく非難し、国連安全保障理事会の緊急会合を要請、制裁強化を目指す。

 安倍晋三首相は声明で「断じて容認できない。厳重に抗議する」と強調。武力行使を排除しないとしているトランプ大統領は「非常に敵対的で危険だ」とし「ならず者国家」と非難した。北朝鮮情勢は一層緊迫化した。

 昨年9月9日の建国記念日に行われた5回目の爆発規模は10~30キロトンとみられ、大幅に拡大。気象庁によると、地震のエネルギーは前回と比べ、少なくとも10倍の規模との分析を示した。広島の原爆は16キロトン、長崎は21キロトンだった。韓国気象庁は約50キロトンで、前回の5~6倍とした。

 北朝鮮には「核保有」を誇示し体制を引き締め、米国を交渉に引き出す狙いがあるとみられる。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が最高指導者就任後、核実験は4回目で、水爆と主張する実験は昨年1月以来、2回目。

 北朝鮮国営メディアは3日午後、「重大報道」として、核兵器研究所の声明を発表。声明は水爆実験で爆発力などが設計値に十分に到達しており、核弾頭の動作の信頼性が確認され威力を任意に調整する技術があることを示したと主張した。放射性物質の漏えいはないとした。

 菅義偉官房長官は記者会見で「水爆実験であった可能性は否定できない」と述べた。

 北朝鮮の後ろ盾になっている中国とロシアは3日、北朝鮮を強く非難する声明を発表した。

 中国地震局は別の地震波を探知したと発表し、地盤崩落が原因との見方を明らかにした。【共同】

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