2016年に佐賀県内で新たに設立された法人数は前年比0・4%増の482社で、2年連続のプラスとなった。前年22社だった一般社団法人が、医療福祉分野を中心に37社と急増。過去5年でみると、太陽光発電事業者の設立が相次いだ2013年の485社に次いで多かった。全体の法人数に占める新設の割合は4・3%で、全国14番目となっている。

 信用調査会社の東京商工リサーチ佐賀支店が、企業データベースの中から16年に設立された会社などの法人を抽出してまとめた。

 業種別で最も多かったのが建設の72社で、前年比10社増。医療福祉56社(11社増)、小売51社(8社増)、不動産47社(12社増)と続いた。農林漁業・鉱業は前年より17社少ない21社、金融・保険は7社減の5社だった。

 法人格別では、一般社団法人が前年比で約1・7倍に伸びた。合同会社は10%増、株式会社は前年並みだった。農事組合法人、特定非営利活動法人は前年から半減した。

 東京商工リサーチ佐賀支店は「老人ホームの開設増などが一般社団法人の数字を押し上げた」と分析。農事組合法人の減少については「農地集積の受け皿としての設立が一段落した」とし、金融・保険の減少に関しては、日銀のマイナス金利政策による経営環境の悪化を要因に挙げている。

 資本金別でみると、500万円未満が全体の6割を占めた。5千万円以上は1件、1億円以上はゼロで、06年の最低資本金制度の撤廃を受けて小規模化が進んでいる。市郡別では佐賀市(37%)と唐津市(12%)でほぼ半数を占める一方、他の市町は1桁台で地域間格差が広がっている。

 今後の動向について、同佐賀支店は20年の東京五輪を控え、建設業は底堅く推移すると予測する。ただ、少子化や個人消費の伸び悩みを背景に全体的には鈍化する可能性もあるとし、「法人の新設には地域経済の底上げが欠かせない」と指摘している。

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