つないだ3枚のパネルの中で動き回る名護屋城図屏風を展示する会場

佐賀大生が制作した3DCG作品。画面手前のセンサーに手をかざして城を操作できる=唐津市の名護屋城博物館

■最新技術駆使、パノラマ測量図も

 唐津市鎮西町の名護屋城博物館で企画展「バーチャル名護屋城の世界(2)」が開かれている。最新技術を用いた測量図や動く屏風(びょうぶ)の映像を使い、城跡の新たな魅力を発信している。

 名護屋城博物館は2014年、CGで再現した城下町をスマートフォンで楽しむアプリ「VR名護屋城」を公開。昔の景色を再現する上で現場を測量したり、文献にある絵を参考にしたりしたことを知ってもらうため第2弾として企画した。

 城と周辺の城下町を描いた「肥前名護屋城図屏風」を基に作った映像「名護屋城物語(2)」は約3分の作品。屏風を高精細画像としてデータ化し、つなぎ合わせた3枚のモニターに映している。軒先で帯を売る女や、畑仕事に汗を流す男が画面の中で生き生きと動き、当時の生活を想像させる。

 また360度にレーザーを照射する最新機器を使った地形の測量結果は、色を使って立体的に表示。地面のくぼみなど低い位置にあるものは緑色で、石垣など高い位置にあるものは茶色で起伏を示した。同館職員は「バーチャルの世界をより身近に感じてくれれば」と話す。

 会場には、佐賀大学芸術地域デザイン学部の学生が制作した3DCG作品も並ぶ。名護屋城跡や陣跡の航空レーザー測量データを使い、実際の地形の上に個性豊かな城を描いた。画面下にあるセンサーに向けて手をかざせば、動きに合わせて作品を操作し、拡大したり縮小したりして鑑賞できる。

 企画展は9月3日までで無料。月曜は休館。午前9時から午後5時まで。

■3DCGで個性的な城 佐大生チーム制作

 「バーチャル名護屋城の世界(2)」とコラボして3DCGを制作したのは佐賀大学芸術地域デザイン学部2年岡山空知さん(20)らデジタルコンテンツ制作サークル「ボイ撮り」を中心とした同学部生。

 博物館側から依頼を受け1カ月という短い納期で、メンバーを集めることからスタートした。リーダーの岡山さんは、メンバーに3Dソフトの操作法を指導をする一方で、初めてのプログラミングに挑戦した。

 「リーダーとしてみんなをまとめるのが難しかったが、制作スケジュールの徹底を一番に心がけてプロジェクトを進めた。個性的なお城のデザインと、空中で手を動かして城を操作する、ひと味違った感覚を楽しんでほしい」と出来映えに胸を張った。

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