全国のバス運転手約7千人を対象に国土交通省が今年実施したアンケートで、25%が睡眠時間を5時間未満と回答した。うち1%は3時間未満だった。睡眠不足による居眠りなどで運転を誤れば重大事故につながりかねず、国交省は「安全運行のためにもしっかり睡眠時間を確保してほしい」と呼び掛けている。

 アンケートは3~5月に実施。7083人に直近4週間の勤務状況を尋ねた。厚生労働省がバスやトラックの運転手の拘束時間は1日当たり13時間まで、運転時間は9時間までとする目安を示す中、拘束時間が13時間以上と答えた人は19%に上った一方、運転時間が9時間以上との回答は1%にとどまった。

 昼夜が混在した勤務が4週間で9~15回もしくは恒常的としたのは10%だった。回答者からは「昼夜混在勤務は疲れる」との意見も寄せられ、国交省は「負担を把握し、事故につながらないよう配慮した勤務体系が必要だ」としている。

 1177の事業者を対象に雇用する運転手の年齢を尋ねたアンケートでは、60歳以上は26%だった。65歳以上の運転手について「運行回数を少なくしている」といった配慮をしている事業者が88%だった。

 順天堂大の谷川武教授(公衆衛生学)は「これまでの研究から8時間睡眠を取っている人と比べ5時間未満の睡眠の人はミスを起こしやすいことが分かっている。運転手は重大事故の発生を回避するためしっかり睡眠時間を確保する必要がある」と指摘した。【共同】

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