SF映画「インターステラー」(2014年)は近未来を描く。地球規模の食糧難と環境破壊で人類滅亡が迫り、選ばれた者たちが、住める惑星の探索を試みる◆「地球は完ぺきだ。あんな星は見つからない」。空間に浮かぶ青い星を見て、探索船の中で主人公が言う。同乗の女性は「そうね、確かに。アパート探しとは訳が違う。いずれ人類は宇宙を漂流することになる」。やがて物語は深遠なテーマをはらんで展開していく…◆地球以外に人の住める星があるのか。そんなロマンが膨らむ発見があった。土星の衛星エンケラドスの、氷に覆われた海から噴出する水蒸気を分析して水素分子を検出したと、米航空宇宙局(NASA)などのチームが発表した。水素は地球の原始的な微生物がエネルギー源にしており、生命誕生の条件をこの衛星が整えている可能性を示唆するという。その量も微生物が生きるに十分だった◆将来の生命発見に期待してしまう。膨大な数の星がある宇宙、どこかにその星が存在するだろう。映画のような星探しの話も、あながち荒唐無稽とはいえない。地球外生命を考えることは、この地球のありがたさを思うことでもある◆食料を守るために、人が生きるために環境を保つ。核や化学兵器の使用などはもってのほかだ。完ぺきな地球は、やはりかけがえがない。(章)

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