佐賀地裁は3日、覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた福岡市東区の内装業の男(37)に「刑の一部執行猶予制度」を当てはめ、懲役1年4月の実刑のうち4カ月は保護観察付き執行猶予2年とする判決(求刑懲役2年)を言い渡した。6月から始まった制度の佐賀県での適用は初。

 吉井広幸裁判官は判決理由で「約6年前に覚醒剤の使用で有罪判決を受けながら再び犯行に及び、刑事責任は軽視できない」と指摘。併せて、更生の意欲や支援する家族の存在を示し、「保護観察所などによる再犯防止プログラムの実効性が期待できる」として一部執行猶予を適用した。

 男は1年の実刑後、4カ月を保護観察下で過ごし、その間に罪を犯さなければ収容されることはない。

 一部執行猶予は懲役刑や禁錮刑の一部を猶予して社会の中で更生させ、再犯を防止する制度で、6月1日施行の改正刑法などに盛り込まれた。薬物使用者の再犯の場合、猶予期間中は保護観察が付き、国の再犯防止プログラムを受けたり、保護観察官らと定期的に面談したりしながら薬物依存からの立ち直りを目指す。

 判決によると、男は5月30日ごろ、福岡県八女市のホテルで覚醒剤を体に注射して使用した。【共同】

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