「精米HACCP」の認定証を手にする佐賀県食糧の堤忠昭生産管理課長。衛生管理を徹底することで、作業効率も向上しているという=佐賀市の同社

 米穀卸の佐賀県食糧(佐賀市、中島義人社長)は、精米に特化した衛生管理基準「精米HACCP」の認証を佐賀県内で初めて取得した。異物混入などの問題発生要因を全工程で把握し、防止策を講じる。2020年の東京五輪を見据え、国際基準の管理手法を導入することで受注拡大を目指す。

 農林水産省などによると、国際大会では12年のロンドン五輪以降、国際的な衛生基準で管理された食材を調達する流れが定着している。精米の際には水を使わないなど他の食品と衛生管理が異なるため、農水省と厚生労働省の支援を受けて業界団体「日本精米工業会」が昨年4月に精米向けの基準を策定、同社を含め全国約20施設が認証を受けているという。

 佐賀県食糧では、玄米の仕入れから精米、出荷までの全工程を細かく記録。ガラスや石などの異物を取り除く工程を重要管理事項に位置づけ、色彩選別機や検出機を使うなど複数の対策を取っている。

 作業員による異物混入を防ぐため、工場で使う道具は定位置に置き、持ち込む工具やボールペンの数量も制限。道具には担当者の名前を書かせるなどして紛失原因が特定できるようにした。整理整頓が進んで作業効率が向上し、部品の二重発注を防ぐ効果も出てきているという。

 HACCPチームリーダーを務めた堤忠昭生産管理課長は「緊張感を持って仕事できるようになった。現状に満足することなく、改善を続ける」と意気込みを語る。認証による大手取引先からの反響も大きく、米穀課長の納所泉和さんは「佐賀や福岡だけでなく、東京や大阪にも販路を広げたい」と話している。

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