熊本市からボランティアに駆け付けた大学生=8月30日、福岡県朝倉市

 福岡、大分両県で多くの家屋に土砂が流れ込む被害が出た九州北部の豪雨は、5日で発生から2カ月。泥出しなどに当たる災害ボランティアは両県で累計5万人を超えたが、需要が高い福岡県朝倉市では休日の参加者がピーク時の7割減に。「生活再建に遅れが出ないか」と懸念の声も出ている。

 福岡県によると、朝倉市では976戸が全半壊し、372戸が床下浸水した。市社会福祉協議会によると、災害ボランティアセンターに登録し活動した人は休日には1日当たり千人を大きく超え、発生11日後の7月16日には最多の2266人が参加。だが8月のお盆以降は、休日でも700人台の日が目立ち、日曜の今月3日は576人にまで落ち込んだ。

 福岡県社協の茶木義人総務部長は「時間の経過とともに関心が低下している」と指摘。今も泥出しが必要な家屋は山間部を中心に数十軒あり、市社協は「学生の夏休みも終わり、参加者がさらに減る恐れがある」と危機感を募らせる。

 そんな中、参加者を集める切り札と期待されているのが「ボランティアバス」だ。参加費が安く、まとまった人数を確保しやすい利点があり、観光庁は7月28日の通知で、旅行業登録をしていないNPO法人などの団体にも被災地への有料ツアーを容認した。

 専用窓口を設けた福岡市には、兵庫県西宮市と福岡県大野城市のNPO法人がバス運行を登録し、参加者は400人超に上った。県社協も県内外の自治体やNPO法人にバスツアーの実施を呼び掛けている。

 一方、朝倉市以外で災害ボランティアセンターを設置した福岡県東峰村と添田町、大分県日田市では「住宅の泥出しといったニーズはなくなった」などとして既にセンターを閉所。日田市では田畑の土砂撤去などが残っているとして、NPO法人がボランティアを募っている。【共同】

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