国立がん研究センターが発表したがん患者の10年生存率には、生存率が長期間にわたって下がり続ける肝臓がんや乳がん、5年程度で低下が止まる胃がんや大腸がんなど、部位による傾向が示された。がんの特徴を踏まえた対策が求められている。

 診断から5年後の生存率は、がんが再発するかどうかの当面の見通しを知るために調べられていた。治療成績が向上するにつれ、より長期の見通しが必要となり、センターは昨年から10年生存率の公表を始めた。

 部位別の生存率を見ると、肝臓がんは5年後に34・1%だが、10年後に16・4%と一定の割合で下がり続ける。肝機能が悪化している患者が多く、がん以外にも長期の療養が必要となる。乳がんは、生存率自体は比較的高いものの、低下の幅が大きい。再発が背景にあるとみられ、長期にわたって検診を続けることが重要となる。

 大腸がんや胃がんの10年生存率はいずれも70%程度。5年後以降の生存率は、ほぼ横ばいで推移している。

 自覚症状がほとんどなく早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんは、10年生存率が5・1%と非常に低い。発見時には既に進行しているケースが多く、早期発見のための研究の進展が求められる。【共同】

=がん10年生存率=

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