九州高校弁論大会で最優秀賞に輝いた佐賀清和高の井上桜さん=佐賀市の同校

■手直し重ね 表現に磨き

 11月に大分県で開かれた九州高校弁論大会大分大会で、佐賀清和高1年の井上桜さん(15)が最優秀賞に輝いた。勇気と人の心をテーマに、中学時代の出来事から考えたあるべき社会の姿と自分の夢を交えた論旨が高く評価され、同校初の快挙を成し遂げた。

 弁論大会では、6~7分の発表時間の中で構成や内容などの論旨と、発声や速さ・動作や態度の表現が審査される。演題「減らしたい勇気の数と増やしたい勇気の数」は、自分の原点という中学時代の人との出会いから、心と心が通い合う社会をつくるためにかなえたい自分の夢を描いた。

 会場の聴衆は約500人。他の出場者の体験談と身ぶり手ぶりを使った見事な語りに圧倒され、「とにかく緊張してまさか賞をいただくとは思っていなかったが、自分の思いを伝えることはできた」と振り返る。

 弁論との出合いは4月。授業で昨年全国大会に出場した同校卒業生の話を聞き、「自分にもできるかなと思い、挑戦してみた」。10月の県大会に向け、8月上旬から原稿を書き始めた。担任の吉田直弘教諭(45)と2人の国語教師との修正は12回にも及び、大会前日の夜まで手直しを入れて表現に磨きをかけた。

 県大会で最優秀賞に選ばれた後も、約20人の教師の前で発表するなど入念にリハーサルを繰り返した井上さん。同校に弁論部はなく、昨年の全国大会に同行した吉田教諭も弁論の経験はなく、2人は独学で弁論と向き合ってきた。吉田教諭は「相当の覚悟がないと続かなかった。彼女は本当に芯が強い」とたたえる。

 井上さんは来年8月に宮城県である全国高校総合文化祭の弁論部門に九州代表として出場する。「賞よりも、伝えたいことが伝わる発表がしたい」と意気込んでいる。

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