7月に初めて開いたイベントで、布ぞうり作りをした利用者たち=東脊振健康福祉センターきらら館「ノイエ」

 5日でオープンから2カ月になった東脊振健康福祉センターきらら館(吉野ケ里町)の子育て支援喫茶スペース「Neue(ノイエ)」が、地元の母親たちに好評だ。困りごとを聞き、行政と橋渡しする当初の狙いを超えて、さまざまなアイデアや利用者同士や地域社会の共助が生まれている。母親が子どもを連れて気軽に集まれる空間として連日にぎわい、子育ての不安解消を後押ししている。

 ノイエはNPO県放課後児童クラブ連絡会の支援員2人が常駐する。6畳ほどのスペースにカウンターと厨房があるだけの喫茶は、限られた予算の中、利用者が持ち寄る「差し入れ」を活用。野菜や果物、頂き物の菓子やお茶、腕をふるった手作りケーキなど、メニューは「日替わり」だ。

 貴重な情報交換の場にもなっている。「あったらいいなボード」には利用者が気軽に困りごとを書いていく。「制服のお譲りありますか」「水遊びのプール」などのメモが並び、共助の試みが始まっている。ベビー用品の寄付も常時募り、必要な家庭で利用される。

 7月には利用者が中心となってイベントが開かれ、不用になった反物で布ぞうりを作った。約20人が集まり、大石留美子さん(33)は「家事に追われて閉じこもりがちになる。テレビばかり見ているのはよくないし、ノイエはいろんな情報が得られ、子どもたちの交流の場になる」と話した。

 母親にとどまらず、男女や世代を問わず健康福祉センターの利用者たちが立ち寄り、差し入れを持ち寄ってくれるといい、支援員の三岡彰子さん(44)は「まちの子育てへの思いの強さを実感した」と目を細める。町福祉課の担当者は「行政や地域と母親がつながる好循環が生まれている。ノイエはドイツ語で『新しい』という意味。新しい『みんなの家』になっていけば」と話す。

このエントリーをはてなブックマークに追加