「地域、取引先、ユーザーとのコミュニケーションが地域商社の成功の鍵」と語る守川一郎社長=唐津市役所

地域商社「Karatsu Style」が取り扱う地場産原料を使った5社の化粧品。海外などへの販路拡大を目指す

 化粧品産業の集積を狙う唐津コスメティック構想で、販売を担う地域商社「Karatsu Style」(カラツスタイル)が設立した。農産物など地場産の原料を使った化粧品の商品化が少しずつ形になる中、小さな事業者では難しい海外輸出など販路開拓に努める。

 コスメ構想では、原材料調達から販売まで一連の供給システムを地域で完結する狙いがある。唐津市コスメ産業推進室の八島大三室長は「サプライチェーン(調達・供給網)のさまざまなプレーヤーがいる中で、地域に根ざして物を売るプレーヤーをつくりたかった」と販路を見いだす地域商社を構想の要に位置付ける。

 資本金300万円は、産官学組織「ジャパンコスメティックセンター(JCC)」が全額出資した。国の地方創生推進交付金を財源に、市は運営補助金として本年度当初予算に8579万円を計上。3年間支援し、独り立ちを促す。

 大手口センタービル4階にオフィスを構え、海外営業や知的財産担当として資生堂で35年勤務してきた守川一郎氏(60)=東京都出身=が社長に就任した。このほか化粧品会社勤務後に県内の酒造会社で海外営業を担当した男性、専門商社で東南アジアの支社長を務めた女性など社員4人を採用した。

 当面はJCCの支援を受けた5事業所の化粧品について、アジアを中心に販路開拓を進める。地域の供給網を利用し、化粧品や健康食品の自社製品も手がける。原料を含む外国産の輸入販売も計画している。

 販売委託料と自社製品の販売により初年度の売り上げは3千万円、5年後には5億円を目指す。守川社長は「資生堂ではメード・イン・ジャパンに加えて、ブランド力で売っていたところがあるが、唐津は自然素材を生かした製品が強み。これは買い手のニーズでもある」と話している。

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