佐賀県伊万里市山代町の伊万里松浦病院(旧社会保険浦之崎病院)の移転問題で、病院を運営する独立行政法人地域医療機能推進機構(本部・東京)は、隣接する長崎県松浦市に移転する方針を固めたことが18日、関係者への取材で分かった。19日に幹部が両市を訪れて計画概要を伝える。伊万里市が「最低限」として要望してきた現在地の診療所機能は、存続を検討しており、確約が得られるかが焦点となる。

 関係者によると、新病院は診療機能を維持しつつも、従来は松浦市外に搬送されていた救急患者の受け入れ増を図る方針。診療科目は従来通りの10科を予定しているが、今後見直す可能性も示唆する。人員体制は現職員の継続を原則とし、医師は長崎大学などに協力を要請するという。

 19日午後に機構理事が塚部芳和市長に今後の方向性を説明し、松浦市では市役所や医師会会員を訪れる。

 機構は施設の老朽化や黒字経営が難しいことを理由に移転を検討。当初は中心部に近い旧伊万里市民病院跡地を候補地として市に打診したが、地元医師会の反対もあって断念した。現状で救急患者の受け入れ先が市内にない松浦市が誘致に名乗りを挙げ、伊万里の地元区長会などは現地建て替えを求めたが、昨年3月に機構が伊万里市に「現地存続は難しい」と伝えた。

 伊万里松浦病院の病床数は現在112床で、2015年度の経常利益は1億4378万円の赤字。入院患者数は1日平均54人で、外来患者は同136人。

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