地域と連携した避難訓練で手をつないで体育館まで歩く仁比山保育園の園児たち=神埼市神埼町

 大雨や台風のシーズンを前に、水害に備えて仁比山保育園は16日、避難訓練を実施した。園児たち50人が近くのトヨタ紡織九州の体育館まで歩いて経路を確認する初の試みで、地区の見守り隊や神埼署が協力した。

 城原川が近くにあるため、同園は増水時に仁比山小学校にバスを使って避難したこともある。しかし、一度に大人数に目を配らなければならないため、歩いて園外に出る訓練の実施は難しかったという。今年度に入り、仁比山駐在所を中心に、自治会や学校、トヨタ紡織九州などで連絡協議会をつくり、地域の課題を点検。同社が体育館を提供し、訓練が実現した。

 当日、駐在所の佐々木誠次さんの「今日は遠足じゃないです。特に道路を渡るときはしっかりと手を上げて」という呼び掛けで園を出発した。3~5歳の園児たちは2列になって手をつなぎ、約700メートル歩いて避難した。体育館では非常食の乾パンを食べた後、保育園の蔵戸寛子園長は「一つしかない命を守るための訓練。騒がない決まりを守ってくれました」とねぎらった。

 トヨタ紡織九州の体育館は市の指定避難所にもなっており、同社の谷川一寿さんは「今後も協力させてもらい、取り組みを継続していきたい」。神埼署の幸所正浩警備課長は「訓練は地域での防災意識の向上につながる。特に最近は集中豪雨が多発している」と日ごろから備える大切さを語った。

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