受賞作の「structural vessel」

受賞作を制作中の馬場康貴さん。陶土が乾かないよう、ビニールで囲った室内に加湿器を備え、地道な作業を続けた=岐阜県多治見市の多治見市陶磁器意匠研究所(昨年8月撮影)

 岐阜県で3年に1度開かれる世界最大級の陶磁器コンペティション「第11回国際陶磁器展美濃」で、有田工業高出身の馬場康貴さん(26)=岐阜県土岐市=の作品が銅賞に選ばれた。馬場さんは「素晴らしい作品が多い中から選ばれてうれしい」と語り、今後の創作活動に意欲を燃やしている。入賞作は15日から岐阜県多治見市の美術館「セラミックパークMINO」で展示される。

 陶磁展には世界60カ国・地域から2466点の応募があった。今回はグランプリは該当なし。馬場さんは金賞(2人)、銀賞(2人)に次ぐ、銅賞(4人)に選ばれた。受賞作「structural vessel」(構築する器)は、小さな正方形を階層的に積み上げて光と影のコントラストを表現した。

 馬場さんは、有田町に隣接する長崎県波佐見町出身。有田工高時代はデザイン科だったが、高3の授業で初めて磁器を作ったのをきっかけに、ものづくりの魅力に触れた。「デザインは人のためだが、作品は自分のために作る物。これまでの経験や価値観を社会に打ち出していく面白さがあった」と有田で学んだ原点を振り返った。

 有田窯業大学校や岐阜県の多治見市陶磁器意匠研究所などでも感性と技術を磨き、研究所を卒業した今年から岐阜で作家として活動を続ける。来年は個展を考えているといい、「賞に恥じないようなものを作りたい」と意気込んでいる。

 同コンペは国内陶磁器シェアの半分以上を占める美濃焼の産地で開く「国際陶磁器フェスティバル美濃」のメインイベント。展示は10月22日まで。

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