橋本康志鳥栖市長(右)に報告書を手渡した検証委員会の奥田律雄委員長=鳥栖市役所

 昨年4月の熊本地震で鳥栖市学校給食センターの天井板の一部が剥落した問題で、被災検証委員会が16日、調査結果をまとめた報告書を市に提出した。剥落は、吊(つ)り天井を支える部材の接合部に緩みが生じ、想定よりも揺れに弱くなっていたことが原因と推論した。施工ミスなど業者の過失は認められないものの、結果的に被災した責任があるとして、業者に補修を求めるのが相当と判断した。

 検証委によると、吊り天井は、高さが6メートルを超える「特定天井」に近い仕様で整備されていた。

 被災原因は、耐震性を発揮する天井の吊り材や斜材の効果が減少していたためと指摘した。天井の重さで中央が下がる一方で、壁際は回り縁で支えられて持ち上げられた格好になり、吊り材と斜材に緩みが生じるなどして、揺れに弱くなっていたと推論した。

 特定天井の仕様について国は現在までに明確な基準を示しておらず、「業者としても今回の揺れは想定外と思われ、過失は認められない」と判断した。

 一方、壁と天井との間に6センチのすき間を設けることは「市から明確な指示があったにも関わらず、注文通りに施工できていない」と指摘した。ただ、「すき間不足によって被災したとまでは言えない」とした。

 今後の対応としては、市が業者に瑕疵(かし)担保責任に基づいて補修を求めることが妥当で、方法は市や設計監理業者、施工業者で協議するように求めた。

 検証委(4人)は2月から6回開かれ、別に現地調査を2回実施した。委員長を務めた奥田律雄弁護士が橋本康志市長に報告書を手渡した。

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