茂木敏充経済再生担当相は5日の記者会見で、長寿社会に対応する人材投資や生産性向上を目指す「人づくり革命」の有識者会議メンバーを発表した。人材論などの世界的権威として知られる英ロンドンビジネススクール教授のリンダ・グラットン氏(62)や大学生のIT起業家ら、10代から80代まで幅広い年代の13人を任命。11日にも初会合を開き、看板政策の具体化に向け動きだす。

 有識者会議は「人生100年時代構想会議」。茂木氏は教育無償化や大学改革、高齢者中心から全世代に対象を広げる社会保障制度改革など4項目を議論する方針を表明した。当初想定していた「人材投資を通じた生産性の向上」については、成長戦略を策定する未来投資会議で協議する。

 グラットン氏は、日本でもヒットした長寿時代の生き方などに関するビジネス書「LIFE SHIFT」の著者。初会合に出席し、これまでの研究を踏まえた現状認識や問題意識を発表する。

 最年少は19歳で、IT企業の代表取締役最高経営責任者(CEO)で慶大2年生の三上洋一郎氏。最高齢の82歳は銀行を定年退職後にスマートフォン向けゲームアプリを開発し、米アップルから評価された若宮正子氏。元サッカー日本代表主将の宮本恒靖氏(40)も名を連ねた。

 人づくり革命は終身雇用が前提の「単線型」にとらわれず、自由に学び働ける「複線型」の人生設計を後押しする社会づくりを目指す。茂木氏は「人生100年時代を見据えた経済・社会システムを実現する」と説明。長寿社会で「老後」が長くなる中で、一定の年齢で通学、就職、定年を迎える画一的な発想から脱却し、起業や転職、学び直しが自由にできる社会へと転換することの重要性を強調した。【共同】

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