山口知事との会談中に福島の原発事故の話に触れ、涙を見せる九州電力の瓜生道明社長=19日午後、東松浦郡玄海町

九州電力の瓜生道明社長に安全対策や信頼性について確認する山口祥義知事=19日午後、東松浦郡玄海町

■山口祥義知事

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働に関し、19日に山口祥義知事が発電所内を視察、九電の瓜生道明社長と会談した。知事は安全対策への覚悟や「やらせメール」で失った信頼を回復するよう求めた。会談の要旨と、終了後の記者とのやりとりを紹介する。

 福島原発事故で、いまだに苦しんでいる避難民がいることを忘れてはならない。私は県民を守る立場として、社長は重大な責任を持つ事業所として、互いに強い覚悟で安全対策をしなければならない。

 不安を感じる県民に寄り添い、一緒になって玄海原発に向き合っていると実感できるようにしてほしい。「絶対に安全ということは絶対にない」と現場に掲げてあったが、まさにその姿勢でやってほしい。

 ある災害現場で処理に当たった経験があるが、現場の情報に偽りがあった。上司に本当のことが言えなかったことが原因だった。視察中、職員が「うそついたらいかんよね」と互いにチェックしていたのはよかった。「うそをつかない」とは子どもに言うようなことだが、互いに言い合える文化を大事にしてほしい。

 (視察中)社長からやらせメール問題について言及があった。大事なことは情報を出し合って信頼をつくること。ちょっとした事故でもすぐに連絡する。原因に真摯(しんし)に向き合う。やるべきことを愚直にやっていくことでしか信頼は回復できない。

■瓜生道明社長

 原子力というのは、いろんな要素が絡み合っている。支えているチェーンが一本でも切れてはいけない。弱っている部分を早く見つけすぐに補強し、全体を強くすることが大事だ。

 今後の信頼関係をよくするには、実績を積み重ねないといけない。

 過去にあったいろんな不祥事が風化することが怖い。風化させないため、安全性と信頼性向上のDNAを、電力の安定供給と同じ位置付けにしたい。

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