「性的少数者」「LGBT」などの言葉を見聞きする機会は増えましたが、誤解が多いのが現状です。性的少数者とされる人は7%ほどいるといわれています。自覚か無自覚かは別として、40人学級で3人ほどいる計算になります。

 「体の性」「性自認」(自分の性別の認識)「性指向」(恋愛、性愛の対象)で定義されるのが、セクシュアリティーです。個々の要素に幅や変動があるため、組み合わせは多様で、分類にこだわっても意味はありません。

 LGBTは「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」と「トランスジェンダー」(体の性と性自認の不一致)の頭文字を取った言葉ですが、それぞれ要素に違いがあり、L、G、Bは性指向であるのに対し、Tは性自認と、分かりにくい面があります。

 このため国際的には、「SOGI(セクシュアル・オリエンテーション・ジェンダー・アイデンティティー)」(性指向・性自認)と表現するようになってきました。彼らは「LGBT」、私は「非LGBT」と区別して考えることにつながり、私たち一人一人が持っているセクシュアリティーに無自覚になってしまうためです。

 性指向を「性嗜好(しこう)」と勘違いしている人がいますが、趣味や好みの問題ではないのです。セクシュアリティーは自分で選ぶことができません。

 思春期になると、自分のセクシュアリティーを受け入れられずに悩む人が多く、打ち明けられるとびっくりしますが、まず話を聞いてあげてください。相談すること自体がとても難しいのです。本人はすでに十分悩んだはずなので、いきなり否定はしないでください。「よく分からないけど、勉強するから教えてね」と応じられれば最善です。

 県内にも「アオ・アクア」など当事者による支援グループがあり、相談に乗ってもらえます。本日(18日)10時半~15時10分まで、佐賀市のアバンセで開かれる「AIDS文化フォーラム」でも、セクシュアリティーに関する講演があり、当事者とも話せます。直接、声を聞いてみるのが一番だと思います。いろんな性のあり方があっていい。共生の社会を目指して。(浄土真宗本願寺派僧侶・日本思春期学会理事 古川潤哉)

 古川さんのコラムは、本日の別刷り「子ども佐賀新聞」11面に掲載しています。

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