南スーダンのPKOから帰国し、家族らの出迎えを受ける陸上自衛隊員=19日午後、青森市の青森駐屯地

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)から撤収する陸上自衛隊の第1陣として約70人が19日帰国し、中心部隊の司令部がある青森駐屯地(青森市)などに戻った。安全保障関連法の「駆け付け警護」の新任務を初めて付与された11次隊の一部で、代表して取材に応じた石井究3佐は「派遣前に訓練していたので不安はなかった」と話した。道路補修など現地の活動は今月15日に終わり、政府は5月末の完全撤収まで新任務を実施せず安全確保を図りたい考えだ。

 石井3佐は宿営地のある首都ジュバの治安情勢は安定していたとし「日々情勢を確認して安全を確保し、緊張感を持って活動していた。無事に帰国できてほっとしている」と述べた。

 派遣は2012年1月に始まり、昨年7月にはジュバで多数の死傷者が出る大規模戦闘が発生。11次隊は昨年12月の活動開始とともに駆け付け警護の運用を始め、3月中旬に隊員5人が武器の取り締まり中の政府軍兵士に一時拘束されるなど、治安と任務の両面で難しい対応を迫られた。

 南スーダンは不安定な治安情勢が続き、今月17日に政府報道官がロイター通信に「自分たちの力で国をコントロールできる」と撤収歓迎の意向を示すなど、各国部隊との関係が悪化。派遣隊員の家族からも不安の声が出ていた。紛争当事者間の停戦合意などPKO参加5原則が崩れているとの指摘もあるが、政府は「治安悪化が原因ではない。一定の区切りを付けられる」として、3月に撤収を決めた。

 第1陣は今月17日にジュバを出発。羽田、青森空港を経由して19日、青森や岩手の駐屯地に戻り、家族らが出迎えた。

 5月6日には約110人が帰国。5月末までに約5年間の活動を終えると日本が部隊を派遣するPKOはなくなる。(共同)

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