「歴史の川ざらい」で陶片を採取する参加者=有田町

■17世紀の陶片、出ることも

 夏真っ盛り。夏休みを迎えた子どもたちを対象とした各地の行事を、毎日のようにマスコミなどで目にする。特に今年は有田焼創業400年、有田町でも記念行事としていくつかの事業が企画されている。

 ただ、有田町歴史民俗資料館の夏の行事といえば、今年16回目を数える「町屋模型作り教室」や、第5回となる「歴史の川ざらい~ベンジャラを探そう」など。これらは次世代を担う子どもたちに、有田ならではの郷土の姿を再確認・再発見してもらうため、あえて恒例行事として実施している。

 まずはその第1段。今年も川の中で陶片を探す「歴史の川ざらい」を7月31日に開催し、20人ほどの親子に、日常は何気なく見落としてしまう、有田の歴史や自然を実感していただいた。

 有田の川には、上流にある登り窯跡などから長い年月の間に流れ込んだ陶片が、さも当然かのように川底の砂から顔をのぞかせる。有田に暮らすと案外気づかないが、これはかなり特異な光景で、有田の有田らしさを醸し出す一つの景色となっている。特に採取した内山地区の川では、世界の中核的産地であった17世紀後半頃の海外向け製品が、子どもたちにより次々と発見され、地域が歩んできた歴史の一端を垣間見ることができる。

 川が増水すると、川底の土砂が流され、上流からはまた新たな土砂が運ばれる。この循環によって、毎年尽きることなく、新たな陶片が川底で光り輝くのである。(有田町教育委員会学芸員・村上伸之)

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