県内一周をきっかけに高校球児から箱根ランナーに〝転身〟した佐賀市の川副智洋。「1秒でも早くたすきをつなぐ」と意気込む=佐賀市の佐賀県警察学校

■6年ぶり復帰、きょう第1走者

 県内一周駅伝をきっかけに大学で箱根ランナーとなった元高校球児が、6年ぶりに肥前路に帰ってきた。佐賀市の川副智洋選手(24)=佐賀県警。「1秒でも早くたすきをつなぐ」と意気込み、大会第2日の18日、前半スタートの12区(10・5キロ)を担う。

 川副選手が初めて県内一周を走ったのは、佐賀北高3年の時だった。それまで陸上とは無縁。小学4年から始めた野球一筋で、同校で甲子園を目指していた。それが野球部引退後、「人が足りなかった」ために地元の駅伝大会に参加。続いて出た校区対抗駅伝で区間賞を獲得し、その走りが関係者の目に留まって佐賀市チームに誘われた。

 初出場では27区(8・9キロ)を任された。2位でたすきを受け、「とにかく前に行くしかない」と激走。40秒以上の差をひっくり返し、首位でたすきをつないだ。区間賞も獲得。これで駅伝熱が高まり、「もっと強くなって戻ってくる」と箱根駅伝出場を目指して国学院大に進んだ。

 入学当初は、初めての本格的な陸上の練習で膝のけがなどに苦しんだ。それでも、支えてくれた両親や「箱根に出ろよ」と応援してくれた北高野球部の仲間に対し「何もなく帰るわけにはいかない」と発奮。体幹トレーニングや走り込みによる故障しない体づくりなど粘り強く努力を重ねた。

 そして4年生となった15年、箱根駅伝で復路8区(21・4キロ)を走った。「遠い存在だった舞台。走っているときは無我夢中だった」。成績は区間19位だったが、「箱根を走る」という目標を見事に果たした。

■未知の優勝味わいたい

 昨年、佐賀に戻り、父親と同じ警察官として社会人の第一歩を踏み出した。同時に佐賀市チームにも復帰。警察学校で学ぶ傍ら短い時間ながら練習を重ねてきた。「まだ優勝を経験したことがない。佐賀市の一員として優勝に貢献できる走りをしたい」と燃える。

 初日を終えて首位を走る小城市と佐賀市の差は3分25秒。自らを駅伝に導いた県内一周の舞台で初めての歓喜を味わうために、第2日の号砲と同時にスタートダッシュをかける。

=春つなぐ=

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