鉦や笛を鳴らして浮立を競演する漁船を、夏祭りに参加した人々が見守った=鹿島市の七浦海浜スポーツ公園

夏祭りに足を運んだ人々は、鉦や笛を鳴らして浮立を競演する漁船を見つめた

 有明海の伝統行事「沖の島参り(おしまさん参り)」が10日夜、鹿島市沖であった。ちょうちんや旗などで飾った漁船が11集落から約20隻集まり、同市の七浦海浜スポーツ公園から沖の島に向けて出港。船上では鉦(かね)や笛、太鼓を鳴らし、沖合6キロに位置する沖の島で大漁と豊作を祈った。

 約400年前、七浦地区で干ばつが続いた際、雨乞(ご)いで村の娘「おしま」が有明海に身を投じたのが由来。おしまの遺体が流れ着いた先が「沖の島」だったことで、村人が「おしまさん」と呼ぶようになって島参りが始まったとされる。

 全集落が集まりお参りをするようになったのは33年前から。ことしは7月の九州豪雨の影響で同地区にも多くの流木が流れ着いたが、住民が懸命に撤去作業を行ったことでお参りを行うことができたという。

 この日は、午後9時ごろまで公園一帯で納涼祭りがあり、地元保育園児の出し物や盆踊りなどで盛り上がった。その後、参加者たちは暗闇の中でちょうちんが光る幻想的な光景を楽しみ、船上での浮立の競演を観賞しながら船出を見送った。

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