■「スタバ」、書店の併設効果 

 武雄市図書館・歴史資料館の2017年利用者アンケートと16年度収支がまとまった。利用者の総合満足度は85・2%で5年連続で80%を超えた。収支は727万7千円の赤字で、書店やレンタル店TSUTAYA(ツタヤ)を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理運営を始めた13年度から4年連続の赤字となった。CCCとの運営委託契約は本年度までで、こうした数字も勘案して来年度からの運営方式を協議する。

 利用者アンケートは5月22日から6月6日に行い、554人から回答を得た。総合満足度は、「大いに満足」30・0%、「満足」55・2%、「どちらともいえない」11・4%、「不満」0・9%、「大いに不満」0・4%。指定管理運営となった2013年以降、満足度が85%を超えている。

 スタッフのサービスは、「大いに満足」31・8%、「満足」55・4%、「どちらともいえない」10・5%、「不満」0・4%、「大いに不満」0%。「満足度」は87・2%と過去5年で最も高く、3年連続で80%を上回った。

 新たに聞いた「図書資料」の満足度は、「大いに満足」17・0%、「満足」39・5%、「どちらともいえない」17・7%、「不満」2・9、「大いに不満」0%。不満な点は「内容が古い」「地域に必要な本がない」などだった。

 全体の「満足の内容」(複数回答)は「年中無休」が57・6%で最も多く、「居心地よい」42・4%、「夜9時まで開館」40・6%、「スターバックス併設」36・5%、「飲み物が飲める」31・0%が続いた。「販売用の本が読める」「豊富な雑誌、書籍が購入できる」の声も多く、コーヒー店や書店の併設効果が満足度に表れている。

 「不満を感じる点」(複数回答)は、「駐車場混雑」42・4%、「座席が少ない」23・3%、「館内混雑」10・1%-と昨年と同じ順番。こども図書館開館に合わせ、CD・DVDレンタルコーナーを閉鎖して学習コーナーを新設して座席数を増やす。

 10月開館予定のこども図書館に期待すること(複数回答)は、「豊富な絵本や児童書」「体験型ワークショップ」「食事が持ち込める飲食スペース」「交流や相談、情報交換」などが挙がった。

■4年連続赤字額は年々減

 収支は4年連続赤字となったが、赤字額は3年連続で減少している。CCCは図書館で書店とスターバックス(コーヒー店)、CD・DVDレンタル店(17年5月閉店)を運営しているが、この民業部分の収支は公開していない。これまで「民業部分を勘案しても黒字ではない」(14年度収支)、「民業は黒字だが全体では赤字」(15年度収支)と説明してきたが、今回は「指定管理運営部分に限定したい」(宮地康志・武雄市図書館マネージャー)と、説明を控えた。

 16年度の収入は前年度比6万5千円増の1億1330万円で、内訳は指定管理料1億1314万2千円とコピー費収入などの15万7千円。支出は前年度比62万2千円減の1億2057万7千円。主な内訳は人件費7598万3千円、出版物購入費1359万1千円、水道光熱費1182万3千円など。前年度と比べ、人件費が200万円ほど増えたが、消耗品費や設備管理費、水道光熱費などが減ったという。

 CCCは13年度から5年契約で指定管理運営しているが、全ての年度で赤字が続いている。ただ、赤字額は13年度の3218万4千円から、14年度1716万8千円、15年度796万5千円、16年度727万7千円と減少している。当初の赤字額が大きいのは、想定を超える来館者に対応して従業員を増やし人件費が膨らんだためとしている。

 宮地マネージャーは「リニューアルに伴う来館者急増という不安定要素は落ち着き、運営ノウハウ蓄積による事務の効率化も図れている」と現状を分析。「経費節減は既にギリギリの状態だが、サービスの質を落とさずにさらなる効率化に努めている」と話す。

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