布をはためかせ、麹に用いる米を冷ます参加者たち=みやき町の天吹酒造

 東日本大震災の被災地支援を目的に宮城県産の酒米を使って作る日本酒「絆伝心」の仕込みが13日、みやき町の天吹酒造で始まった。プロジェクトは6年目。「復興には長期的な応援が欠かせない」と関係者は話し、今年は4月に発生した熊本地震にも支援の輪を広げる。

 この日は麹(こうじ)造りがあり、酒蔵の蔵人に加え、県内外から約10人がボランティアで参加した。2人一組で次々と蒸し上がる米を布を引いた木枠の中に広げた。息を合わせて布をはためかせると、白い蒸気が立ち上った。空気を送って約40度まで冷まし、室温35度の麹室へ運び入れ、汗を流して作業に励んだ。

 今年は熊本地震への支援も行うと宮城県登米市の生産者グループに伝えたところ、「5年間元気をもらってきた。熊本への支援の一助になりたい」と申し出があり、今回使用する1200キロの酒米「イセヒカリ」の一部を無償提供してもらったという。企画責任者でNPO「地球市民の会」理事の西村一守さん(67)=吉野ケ里町=は「熊本地震の際には、東北から私たちの安否を気遣う連絡をたくさんいただいた。こういう思いやりがどんどんつながることが、私たちのプロジェクトが目指してきたもの」と喜ぶ。

 酒は約1カ月後に完成し、千本(720ml)を3月11日から販売する。利益は被災地への支援物資購入や交流などに充てる。

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