患者の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って京都大の研究チームが見つけた、骨の難病の治療薬候補について、京大病院が7日から臨床試験(治験)を始めることが6日、分かった。京大によると、iPS細胞を使って発見した薬の治験は世界初。

 京大病院は現場の医師が主体となって進める「医師主導治験」で取り組み、7日から患者登録が可能になる。「再生医療」と並ぶiPS活用のもう一つの柱「創薬」が本格的に動きだした。

 この難病は「進行性骨化性線維異形成症(FOP)」で、チームによると、国内の推定患者数は約80人という。遺伝子の変異が原因とされ、筋肉や腱(けん)、靱帯(じんたい)の中に骨ができ、手足の関節の動きが悪くなって、呼吸筋に影響が出ると呼吸困難になることもある。

 治療薬候補はラパリムス(別名ラパマイシン)という商品名で既にリンパ脈管筋腫症の薬として販売されているが、新たな疾患への適用となるため、安全性や有効性を検証する治験が必要。対象は6歳以上60歳未満の患者20人で、今後は東京大、名古屋大、九州大の各病院でも実施する予定となっている。

 京大の戸口田淳也教授らのチームはFOP患者のiPS細胞から病気の特徴を持った細胞を作製し、薬の候補となるさまざまな物質を加えて効果などを調べ、約6800種の物質の中から、ラパリムスの成分が異常な骨の形成を抑えることを突き止めた。【共同】

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