7日、記者会見で政治団体「日本ファーストの会」の設立を発表する若狭勝衆院議員=国会

■設立の若狭氏「誤解ある」

 小池百合子東京都知事側近の若狭勝衆院議員が設立した政治団体「日本ファーストの会」の名称が物議を醸している。7月の都議選で圧勝した「都民ファーストの会」にあやかった形だが、「国民」ではなく「日本」としたことに、インターネットなどでは「排外主義を連想させる」「右翼的」との声も。若狭氏がブログで「多くの人に誤解がある」と強調する事態になっている。

 「国全体を今後、どのように政治として考えていくかというところだ」。7日に国会で記者会見した若狭氏は、政治団体設立の趣旨をこう説明。名称に関しては「『ファースト』を使うことは、小池知事も結構ですよという話になっている」とし、「国民ファースト」としなかったことを「既にそうした名の政治団体があると聞いたので差し控えた」と語った。実際、この名称の政治団体は設立されている。

 だが、国名の後に「ファースト」を付ける言葉で、多くの人が思い浮かべるのはトランプ米大統領が唱える「アメリカ・ファースト(米国第一)」だ。国際協調よりも自国の利益を最優先する主張に懸念を抱く人は多い。欧州でも、「自国第一」を打ち出す極右勢力への支持が着実に広がっているとされる。

 それだけに、若狭氏の会見の後、ツイッターなどでは「自国第一主義ということか」「極右排外主義を示す名前だ」といった書き込みや、「海外からは排他的に映るのでは」といった指摘が相次いだ。

 ジャーナリストの江川紹子さんは「人気のある小池知事と結びつけたかったのだろう」と若狭氏の狙いを推測した上で、「名は体を表すというが、自国優先や排外主義を思い起こさせる名前にためらいはなかったのだろうか。センスが悪すぎる」と話す。

 慶応大の曽根泰教教授(政治学)は「『日本』も『ファースト』も、それぞれは悪い言葉ではないが、英語でジャパン・ファーストとなると、マイナスのイメージが出てくる。英訳して発信する際の影響を十分考えたのか疑問だ」。

 若狭氏は7日の会見で「いろいろな考え方、いろいろと皆さんと改革の志を一緒にしていける、そういう人たちが集まって新党がつくられていくべきだと考えている」と説明していた。9日付のブログには、名称を巡る反応を踏まえ「あくまで政治塾を運営する政治団体の名称。将来設立される新党の名称は、全く別の、国民の皆さまに親しみをもって呼んでいただける名称にしなければならないと思っています」と書き込んだ。【共同】

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