富士通が開放している特許を活用し、患者の見守りシステムを開発したアイティーインペルの田中政史社長=佐賀市

 ソフトウエア開発のアイティーインペル(佐賀市、田中政史社長)が、富士通(東京)の「開放特許」を活用して医療機関向けの新システムを開発した。富士通の人感センサーで患者の動きを把握し、看護師に異常を知らせる技術で、タブレット端末から容易に確認できるように利便性を高めた。今後改良を加え、来年3月の発売を目指す。

 開放特許は、企業や大学などが有償で開放している特許で、商品化されずに休眠状態となっている技術を含め3万1千件に上る。研究開発費を節約し、短期間で商品や技術を開発できるメリットがあることなどから、経営革新を目指す中小企業などが活用している。

 アイティーインペルは、患者の離床や起床をセンサーで感知する富士通の特許を活用。看護師が携帯する端末に異常を知らせる見守りシステムを構築した。田中社長は「一から開発せずに済んだことで、現場のニーズを捉えたシステムの改良に時間と費用を割くことができた」と効果を語る。

 開放特許の活用は、知的財産の活用を推進している県の橋渡しを受けて実現した。金型製造の聖徳ゼロテック(佐賀市、古賀鉄夫社長)も、物品検査に関する富士通の開放特許を活用。異常音を検知して不良品を見つけ出すなど生産ラインへの導入を計画している。

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