カフェの外に漏れる光に誘われます

 鶏舎のぐるりに植えたブルーベリーが最盛期だ。その中でもとびきり甘い実をつける木に毎朝いそいそとザルを持っていく。すると犬もついてきて、下の方の実をパクリ。

 子どもたちが毎年喜々として浴衣で出掛ける栄の国まつりが、僕ら夫婦にとって今年はさらにワクワクするものだった。県庁と図書館を挟んだ通りをちょっと南に下ったところに小さな新しいカフェが開店したからだ。ご主人が取り寄せたオーガニックの生豆を大汗をかきながら自分で焙煎(ばいせん)した一杯のコーヒーを口にすると、思わずふうと息がもれてしまう。水はわざわざ富士町の湧き水を汲(く)みにいっているらしい。

 子どもたちがカフェから祭りの喧噪(けんそう)に飛び出してしばらくすると、火矢の音がした。今度は大人たちが飛び出すと、見上げた佐賀の空一面に次々と花が咲き、火薬の匂いが流れてきた。グラスに持った冷えた佐賀の酒と照らし出された人々の顔に思わず酔ってしまった。(養鶏農家)

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