広島や長崎の被爆者の言葉を朗読する劇団はぐるま座の斎藤さやかさん(左)と為貞卓也さん=嬉野市の轟小学校

歌やリコーダー演奏を交え、平和について考える音楽物語を披露する児童たち=佐賀市の鍋島小学校

戦争の悲惨さや平和の尊さを訴える劇を披露する6年生の児童たち=有田町の曲川小学校

■轟小に劇団 情感込め朗読

 嬉野市の轟小(杉本光輝校長)で9日、平和の集いがあり、劇団はぐるま座(山口県下関市)の斎藤さやかさん(34)と為貞卓也さん(43)が、全校児童約180人を前に被爆者の言葉を朗読した。

 2人は、詩人・峠三吉ら被爆者や原爆で家族を亡くした遺族が書いた詩や、劇団員が直接被爆者から聞き取りした言葉を情感を込めて朗読した。「原爆のおかげで戦争が終わったという人もいるが、そんなものじゃない。原爆が憎い。戦争が憎い」「被爆したと分かると、結婚も断られた」という言葉に、児童は息をのんで聞き入った。

 集いでは、修学旅行で長崎を訪れた6年生が、原爆被害などについて調べたことを後輩たちに伝えた。6年の三根暁志君(11)は「嬉野に原爆は絶対に落ちてほしくないし、今も戦争をしている国はもうやめてほしいと思った」と話した。

 同劇団は被爆者や戦争経験者から聞き取った話を劇に生かしており、9月23日には嬉野市公会堂で、同25日は鹿島市民会館で「峠三吉原爆展物語」を演じる。

■鍋島小4年生 音楽物語披露

 佐賀市の鍋島小(副島真治校長)で9日、平和集会があり、4年生約140人が戦争をめぐる音楽物語「ちいちゃんのかげおくり」を上演した。「かげおくり」という遊びを楽しんでいた家族が、空襲などで皆死んでいく内容。音楽物語は12日、佐賀市のアバンセで開かれる佐賀新聞で連載した戦争体験者の聞き語り集「刻む」のシンポジウムで披露される。

 物語の場面を映す大きなスクリーンを背に、児童が1人ずつストーリーを読み上げていった。場面に合わせ、歌やリコーダーの演奏を行った。

 4年生と、主人公のちいちゃんは同世代に当たり、同校は物語の内容が子どもたちに分かりやすいことから題材に選んだという。6月から練習に取り組んだ。披露した西久保美奈さん(9)は「戦争がずっと起こらないようにしてほしい。劇を観て平和について考えてくれるといいな」と話した。

■米倉さん作品を曲川小6年生〉

 有田町の曲川小(山口芳民校長)で9日、平和集会があった。6年生55人が、劇や長崎への修学旅行で感じたことなどを発表し、平和への思いを新たにした。

 劇では俳優で絵本作家の故米倉斉加年(まさかね)さんが書いた「おとなになれなかった弟たちに…」を上演した。戦中に栄養失調で乳児を亡くした家族を描き、飢えから弟のミルクを盗み飲んだ少年や、子どもを亡くした母親の心情から、戦争の悲惨さを訴えた。母親役を演じた筒井まりんさん(11)=顔写真=は「戦争は子どもたちもつらい思いをしている。学校や家で楽しく生活できる平和の大切さを伝えたかった」と話した。

 また、長崎への修学旅行で聞いた被爆者の話や、原爆の被害の大きさなどを紹介。平和とは「みんなで楽しく生活できること」など、学年ごとに考えた平和宣言を発表した。

=平和学習特集=

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