新CDをリリースしたRIKKIさん

絵本の表紙

■奄美の文化、唄に込める

 奄美の島唄からポップスまで、優しく透き通った歌声を響かせる佐賀市在住の歌手・RIKKIが、故郷奄美大島の昔話をテーマにしたCDをリリースした。「子どものころから親しんだ奄美の唄を伝えていきたい」と歌声に思いを込める。

 RIKKIは鹿児島県奄美大島出身。1990年、史上最年少の15歳で「日本民謡大賞」グランプリを獲得した。CDデビュー後、伸びやかな高音による歌唱力が久石譲や宮沢和史(元THE BOOM)らにも注目され、アルバムなどに参加している。

 また、2001年リリースのゲーム「ファイナルファンタジー(10)」の主題歌「素敵(すてき)だね」は大ヒットし、ジャンルを超えた活躍を印象づけた。佐賀市へは2004年に夫の赴任をきっかけに転居。4人の子どもを育てながら国内外で音楽活動を続ける。

 今回のアルバムは、奄美の自然や神話を描いた絵本「くろうさぎはねた」を題材にする。奄美出身でデザイナー・絵本作家の幸田哲弘は、クロウサギ、ルリカケスや妖怪「けんむん」など奄美の文化を思いを込めて詩でつづる。その詩に命を吹き込むのがRIKKIの歌声だ。

 「けんむん」は、土着の妖怪を軽やかなリズムで浮かび上がらせる。島唄独特のこぶしや裏声が印象的な「はればれ」は、彼女のルーツが奄美だとあらためて思わされる。「立神さま」は、子を思う親の気持ちが優しく歌い上げられる。4人の子の母親となったRIKKIの思いが温かい。

 「新しい形の島唄になった」とRIKKI。先月には奄美大島のライブで披露した。振り付け付きの歌では子どもたちが笑顔で踊り、昔ながらの島唄には、おじいさんが涙を見せていたそうだ。

 子育てを経験して、「親や人との出会いを大切に考えるようになった」という。「感謝の思いが唄で伝わればうれしい。絵本とともに伝えていきたい」と笑顔を見せる。

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