7人制ラグビー男子1次リーグ 日本―英国 後半、攻め込む副島=リオデジャネイロ(共同)

 手作り弁当を持たせ、土木工事の現場に送り出してきた妻が五輪への情熱を支えた。7人制ラグビーの副島亀里(かめり)ララボウラティアナラ選手(33)=佐賀市=はフィジー出身。7年前に来日し、妻のサポートを受けながら異国の生活に溶け込む努力を続けてきた。夢の舞台で強豪ニュージーランド相手にトライを挙げ、仲間と肩を組んで喜びあった。

 父親はワールドカップ元代表。幼い頃からボールが身近にある生活を送った。来日のきっかけは、佐賀市出身で理学療法士の妻彩さん(37)との出会い。青年海外協力隊としてフィジーの病院に勤務していた彩さんが、親戚を担当したのをきっかけに知り合い2009年に結婚した。

 「日本を見てみたい」と来日。佐賀市に住み、五郎丸歩選手らを輩出した佐賀工業高校ラグビー部の練習に参加した。

 彩さんは、日本語に苦労する副島選手に代わり、クラブチーム「玄海タンガロア」(福岡市)への入団交渉を手助け。土木会社への就職も紹介し、栄養バランスを考えた弁当を持たせて工事現場に送り出した。家庭では、豚汁などの口に合う和食やフィジーの郷土料理で、体作りを支えた。

 13年に日本国籍を取得し、東京国体に佐賀代表として出場。14年、長崎国体でMVPに選ばれた活躍が注目を浴び、日本代表に選ばれた。自宅で時間があれば、動画サイトで試合を見て研究する。佐賀工業高校の小城博総監督(66)は「初めはフィジー独特の自由奔放なプレーだったが、今では日本の組織的な戦い方を身に付けた」と吸収の早さに驚く。

 あいさつ程度しか話せなかった日本語は、職場の同僚や練習仲間との交流を通じて少しずつ上達した。「がばい寒か」。真冬に佐賀弁が口をついて出るまでになった。

 3男1女の子宝にも恵まれた。風呂に入れたり公園に連れ出したりするのが好きで、今年3月に生まれた三男には、五輪への思いを込め「里桜(りお)」と名付けた。

 試合に負けると人が変わったように悔しがり口をきかなくなることもあるが、彩さんはそんなところも含めて、ひた向きな人だと感じる。家族総出で応援に来たリオデジャネイロの地で、初めて桜のジャージーを着た夫の試合を観戦。「チームと家族のためにやってくれた」と満面の笑みで夫をたたえた。

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