■「『まちのよろず相談所』になる!」

 地域振興のバトンつなぐ

 私は佐賀の司法書士事務所で働く中で、「まちのよろず相談所」になりたいと思うようになり、独立開業した。しかし、すぐに仕事が来るほど甘くはなかった。

 何から始めたらいいのか、暗中模索の状況が続く中、心配した親から、地元の商工会青年部に入るよう勧められた。

 活動を通して気付いたのは、青年部自体が、私が目指す「まちのよろず相談所」そのものであるということだった。電気屋、造園屋、大工、銀行など、どれも地域に欠かすことのできない職業。そこで、私が司法書士としてワンピースになることで、青年部活動の幅が広がり、自分の仕事にも生かされるのではないのかと思った。

 仕事を知ってもらうため、青年部の活動に積極的に参加した。地元の名産品が数多く並ぶ軽トラ市でパンフレットを配り、相続や不動産登記など誰もが関わる可能性がある事例を取り上げながら、司法書士のことを話す場をつくった。反応は想像以上で、自分の存在を知ってもらう良い機会になった。

 軽トラ市の後、「自分の仕事がアピールできて良かった」と感謝の気持ちを周りの部員に話すと、意外な言葉が返ってきた。「仕事に生かすのは当たり前。活動は地域振興のため。地域の発展せんば、自分の商売にもつながらん」

 その言葉で、今後の目指すべき活動の姿が見えた。人口減や産業の空洞化を打破するため、地域振興の旗振り役とならなければならない。

 軽トラ市は7年前に先輩方が立ち上げ、今では日本一の規模に成長した。各地域の特産品を販売するトライアル出店も行っている。出店者が軽トラ市で得たノウハウを地元に持ち帰り、それぞれの地域での活動に生かす。吉野ケ里を超えた地域振興にも寄与している。

 これまで築き上げられた青年部のネットワークを通じて、地域振興の種を日本中にまくことができる。私は今年から副部長。軽トラ市を軸とした活動により積極的に関わり、先輩方から受け継いだ地域振興というバトンを次につなげていく。

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