■揺らぐ信用、預金解約も 頭取会見

 「これほどの流出事件は過去に例がなく、極めて重大」。高額預金者169人分の情報が漏れた佐賀銀行の陣内芳博頭取は19日の会見で、沈痛な面持ちで謝罪した。流出の事実は福岡県警が指摘するまで、内部調査では気付けなかった。情報流出を受けて解約した高額預金者もおり、信用は大きく揺らいでいる。

 陣内頭取が冒頭、頭を下げた時間は、多額窃盗事件の内部調査結果を発表した3月の会見より長く、ショックの大きさをにじませた。「高額預金者の解約が申し出を含めて一けたはあった」と明かし、影響が出ていることを認めた。

 元行員は、顧客情報データベース(DB)を悪用し、預金者リストを出力したとみられている。ただ、検索履歴は残っていても、リストを行内で印刷した痕跡は確認できなかった。「履歴が残らないように何らかの操作をしたのだろう」と頭取は指摘した。巧妙さを強調した形だが、調査で見抜けなかった手口への対策をどう講じるか、課題の大きさがかえって際立った。

 佐賀銀行は、情報が流出した顧客を1日から個別に訪問し、入院や海外出張中だった8人を除く161人に謝罪した。会見で進退を問う声に頭取は「責任は重いが、現時点では考えていない。再発防止策を立て、定着させるのが最優先」と答えた。

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