私は基山町で設計から施工まで行う総合建築業の会社を営んでいる。博多まで電車で22分と、ベッドタウンとして申し分ない町だ。

 20年前は人口が約2万人、かつ県内有数の人口増加率を示し、商工業も潤っていたが、その後は人口減少の一途をたどり、3年前には「消滅可能性都市」に挙げられた。町は移住・定住政策に乗り出し、さまざまな事業を展開している。しかし、すてきな家に住み、手厚い補助があるだけで、「基山に住んで良かった」と思えるだろうか。

 商工会青年部はレベルアップのため、2年前から経営勉強会を始めた。住みたい町をつくるには、われわれの店舗、事業所が力をつける必要がある。歯車を大きくするのもいいし、小さくても力強くするのもいい。欠けてはいけない歯車にならなければならない。

 基山町の青年部では、どうすれば町が良くなるか、意見を出し合い、活動を洗練している。補助金頼みだった小学生の職業体験イベントを今後も続けていくために協議を重ね、青年部の自主財源で賄うと決めた。

 町の祭りでは、販売物やレイアウトを見直し、売り上げを増やした。増えた売り上げは、テーブルの増設や日よけテントなど、祭りに来たお客様の満足度を上げるために使った。

 仕事のヒントを得ることもあった。県の商工会青年部が力を入れる子供見守り事業。私は2年前から、その責任者になった。夜の定例会や会議に参加できない飲食店の部員に参加を促した。そういう部員たちは町の子供と接する機会が少なく、「おはよう」とあいさつするだけでも意識が変わる。これがきっかけで子供のメニューを充実させ、人気が出た飲食店もある。

 仕事と青年部活動は必ず好循環を生む。店舗、事業所が力をつけ、そこから町を活性化することで、人を集め、町全体でのレベルアップを図っていく。私が目指す100億円企業の土壌ができていく。

 通勤に便利なベッドタウンだけではなく、「豊かに暮らせる町・基山町」。そう呼ばれる町にしていきたい。

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