通常国会閉会を受けて記者会見する安倍首相=19日夕、首相官邸(代表撮影)

■夏以降に内閣改造、党人事

 安倍晋三首相は19日夕、官邸で記者会見し「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画や森友学園を巡る国会答弁に関し「印象操作のような(野党の)議論に強い口調で反応した私の姿勢が、政策論争以外の話を盛り上げた。深く反省する」と述べた。政府対応などの影響による内閣支持率の急落を踏まえ、低姿勢を強調した格好だ。夏以降の内閣改造・自民党役員人事に踏み切る意向も表明した。麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官らの留任が有力だ。

 人材育成に向けた投資などの具体策を検討する有識者会議を夏に設置し、担当閣僚を置く考えも示した。

 首相は18日の通常国会閉会を受けて会見した。与野党論戦を振り返り「建設的な議論とは、かけ離れた批判の応酬に終始した。国民の皆さまに大変申し訳なく感じている」と陳謝。加計学園問題の記録文書の調査で政府対応が二転三転し、政府への国民の不信を招いたことも認めた。同時に「指摘があればその都度、真摯(しんし)に説明責任を果たしていく。国会の閉会、開会にかかわらず、分かりやすく丁寧に説明していきたい」と訴えた。ただ閉会中審査など具体的な対応には触れなかった。

 獣医学部新設に関し「専門家の育成は喫緊の課題で、そうした声に応える規制改革はゆがんだ行政を正すものだ」と述べ、引き続き岩盤規制改革を進めていくと説明。国家戦略特区制度を停止する法案を提出した民進党について「改革を後退させようとするもので大変残念だ」と批判した。

 報道機関の世論調査で内閣支持率が急落したことを念頭に「一つ一つ丁寧に説明する努力を積み重ねる決意を新たにしている」とも述べた。

 経済政策「アベノミクス」の一層の強化や、働き方改革など重要政策を推進するため、内閣改造・自民党役員人事への着手に言及。「人材を積極的に登用し、しっかりした体制をつくることが必要だ。そうした観点から、これからじっくり考えたい」と語った。

 2020年までの改正憲法施行に向けた自民党案に関し「与野党を超えて建設的な議論を行える案にしたい」とし、検討を急ぐ考えを示した。一方で、改憲の発議時期や、国民投票と国政選挙の同時実施の是非については明言を避けた。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法に関し「国会審議での指摘を踏まえながら適切に運用し、国民の生命を守る」とした。【共同】

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