最後の町議会一般質問を終え、笑顔で議席を後にする藤浦議員=玄海町議会棟

■後継者なく「歯がゆい」

 東松浦郡玄海町議会で唯一の共産党の藤浦晧(あきら)議員(80)が8日、最後の一般質問に立った。原発の町で通算28年間、孤高の議席を守ってきたが、「体がついてこない。後任が見つかるまではと思ったが、歯がゆい」。19日告示の町議選で後継者のめどは立っていない。

 藤浦議員はこの日も原発周辺の北部地区住民検診結果が公開されていない問題を取り上げた。記録を保有する医師会に、町が報告を求めるべきと主張したが、岸本英雄町長は「専門家でない職員が見ても活用できない」と応じなかった。藤浦議員は「町の予算で行った検診を公開しないのはおかしい。住民の健康が気掛かり」。

 1981年9月、町初の共産党議員として初当選した。その年の3月は玄海原発2号機の運転が始まったばかりで、「町には原発で地域がよくなるという雰囲気があった」と振り返る。党関係者や各市民団体から出馬要請を受けたが、高齢を理由に引退を決めた。

 共に反原発活動に取り組んできた農業青木一さん(79)は「自分たちの声が議会に届かず、推進に待ったをかける人がいなくなる」と危惧、60代男性も「議員と執行部のやりとりで町政の問題点が見えてくる。しっかり指摘できる人は貴重」と惜しむ。

 共産党県委員会の今田真人委員長は「厳しい戦いだが、藤浦議員の功績を絶やさないよう最後まで諦めない」と町議選への擁立を模索している。

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