■100時間以上50社

 佐賀労働局は15日、労働基準監督署による2016年度の監督指導結果をまとめ、佐賀県内の152社が労働基準法や労働安全衛生法に違反していたと発表した。このうち約6割の90社に「違法な時間外労働」が認められたとして、早期の改善を求めている。

 過労死が社会問題化している状況を受け、厚生労働省が年間データを初めて公表した。

 労基署に相談が寄せられるなど長時間労働が疑われる県内190社に監督指導を行ったところ、8割の152社で法令違反を確認した。個人事業から300人以上の法人まで企業規模はさまざまで、業種別では製造業56社、運輸交通業34社、商業24社の順に多かった。

 違反内容で最も多かったのが違法な時間外労働で、90社で確認された。次いで、健康診断を受けさせていないなど健康障害防止措置の未実施が32社、賃金不払い残業が19社で続いた。

 違法な時間外労働を行っていた90社のうち、月80時間以上が68社(75・6%)、「過労死ライン」とされる月100時間以上が50社(55・6%)あった。

 佐賀労働局は「過労死が起きれば社会的信用を損ない、結果として企業の業績は低迷する。人手不足の影響が深刻な業界ほど過重労働になる傾向がみられ、経営者は労働環境の改善に真剣に取り組んでほしい」と呼び掛けている。

 長時間労働を是正する監督指導は複数回実施される。労働基準法は、改善しない悪質な業者には6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金を科すことを定めている。

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