「川古庄屋日記」を寄贈した満武さん(右)と小松市長=武雄市役所

 武雄市若木町出身の満武直人さん(77)=東京都=が20日、家に代々伝わる古文書『諸控帳』(通称・川古庄屋日記)を武雄市に寄贈した。江戸時代に若木町で起きた事柄を書き留めた書物。庶民の暮らしがうかがえる史料で「価値の分かる方が持っていて」と贈った。

 諸控帳は美濃半紙138枚。貞享2(1685)年3月16人から明治3(1890)年1月14日までの間、川古村(現在の若木町)で起きた物事を、地域の総代的な役割を務めた満武家が代々書き残した。

 直人さんは祖父が2代目若木村長で、満武家8代目当主だった父の隼人さん(故人)から譲り受けていた。若木町を訪ねた際、町が昔の資料を集めていることを知り、寄贈を思い立った。

 諸控帳には、害虫や台風被害があった不作の年も各戸に代官同行で年貢を督促した話や、干ばつと洪水の繰り返しで荒れる田畑に苦労する様子のほか、佐賀藩と唐津藩のもめ事に発展した殺人事件など、当時の人々の苦労や暮らしが浮かぶ内容が記されている。2月には、若木出身の松尾政信さん(66)=佐賀市=が『「川古庄屋日記・諸控帳」を読む』を出版している。

 直人さんは市役所で「庶民の生きた記録。地元で生かして」と小松政市長に贈った。小松市長は「民俗的な要素も入った貴重な財産。多くの市民に見てもらえるよう活用したい」とお礼を述べた。

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