金融庁と総務省は19日、ゆうちょ銀行が申請していた個人向け無担保融資などの新規業務を認可した。政府の郵政民営化委員会が新規業務を容認する意見書を14日に公表したため、申請を受け入れた。無担保融資に関しては2019年の開始を目指す。地方銀行は、ゆうちょ銀の業務拡大に警戒を強める一方で、収益機会を狙った連携も広がっている。

 ゆうちょ銀の無担保融資は「口座貸越サービス」。利用者が口座の残高を超えるお金を下ろそうとした場合などに不足分を貸し付ける。超低金利で資金運用の環境が厳しいため、収入源を増やす目的がある。

 かんぽ生命保険も終身保険の見直しなどを申請しており、同時に認可された。

 地銀業界では、政府資本の信用力とネットワークを武器に、ゆうちょ銀が新サービスで攻勢を強めれば、顧客を奪われかねないとの懸念は根強い。関東地方のある地銀幹部は「既に飽和状態の競争に新規参入を認めるのは違和感がある」と不満を漏らした。

 ただ最近は、ゆうちょ銀と地銀が連携する動きが目立ってきた。ゆうちょ銀は昨年、九州で肥後銀行(熊本市)と鹿児島銀行(鹿児島市)がつくっているファンドに出資。北海道では北洋銀行(札幌市)と新たにファンドを立ち上げた。

 今年7月にオープンする荘内銀行(山形県鶴岡市)の新本店には、ゆうちょ銀の現金自動預払機(ATM)が全国の金融機関で初めて置かれる計画だ。

 全国地方銀行協会の佐久間英利会長(千葉銀行頭取)は「協調や連携は(地域ごとに)是々非々」と話す。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加