上場企業の2017年4~6月期決算の純利益合計が前年同期比26・7%増の9兆240億円となり、過去最高を更新したことが15日、分かった。国内外の景気拡大や為替相場の円安ドル高を追い風に、自動車など主要製造業を中心に業績が伸び、これまで最高だった15年4~6月期を上回った。18年3月期は前期比5・0%増の見通しで、通期でも過去最高となる公算が大きい。

 SMBC日興証券が東証1部上場の3月期決算企業を集計。会計上の理由により14日までに発表できなかった2社を除く1438社のデータをまとめた。

 旺盛な海外需要を取り込んだ製造業は17年4~6月期が前年同期比51・1%増で、好調さが目立った。非製造業は12・2%増だが、訪日外国人客の消費増加や、外国債券の運用益拡大といった点で円安の恩恵があった。

 業種別では、自動車が37・0%増。国内販売が復調し、円安で海外収益も膨らんだ。アジアで半導体や電子部品の引き合いが強く、電機や化学も伸びた。

 銀行は、日銀のマイナス金利政策に伴う貸し出し利ざやの縮小に苦しみ、6・8%増にとどまった。情報通信は、大手携帯電話会社が格安スマホの攻勢に押されるなどして、全体で減益だった。

 株式市場には、北朝鮮情勢の緊迫化が影を落とす。ただ「企業業績は好調なので、再び買いが入ることもありそうだ」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)との声も聞かれる。【共同】

 ■円相場と企業業績 円相場の動きと、国際展開する企業の業績には密接な関係がある。米国事業で1ドルの利益を上げた想定では、円相場が1ドル=80円なら円換算の利益額は80円だが、1ドル=120円まで円安が進めば利益は120円に膨らむ。ただ、海外から原材料を輸入して国内で加工する企業は、円安で仕入れコストが増えて収益が圧迫される場合もある。

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