「神主になったのは、アナウンサーとして伝えてきた死者の冥福を祈るためではないですか」-。ある人からの問いに戸惑ったが、元NHKアナウンサーの宮田修さんは「そうかもしれないと最近思うようになった」という。月刊誌『生命尊重ニュース』から引いた◆宮田さんは「ニュース7」でキャスターを務め、1995年の阪神大震災の第一報を伝えた。現在は千葉県の神社で宮司を務める。「自然災害、交通事故、殺人事件…。いずれも不慮の死であり、理不尽な死である。私が伝えたのは、ほとんどがそういう死であった」◆6千人以上が犠牲になった阪神大震災。発生直後に死亡が確認された80代女性の名が忘れられない。「何度も何度も彼女の名前を読み上げた。もう少しで安らかに人生の幕を下ろすことができたはずだったのに-。名前を読むたび心の中で泣いた」◆神主になった宮田さんは「中今(なかいま)を生きる」という言葉に出会う。「今生きている私は、永久に続いている命のつながりの中の『今』を生きている」。連綿と続く命の流れに目を向ければ、おのずと生き方も変わる◆宮田さんの講演が7月1日午後1時半から、佐賀市のアバンセである(当日1200円)。赤ちゃんと妊婦を支援する「佐賀いのちを大切にする会」が招く。どう生きるか。ヒントがもらえそうだ。(史)

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