ふるさと納税で2016年4月以降に集めたお金は、小学校の教員配置といった「教育」や、保育料免除などの「子育て支援」に充てる例が多いことが19日、共同通信の自治体アンケートで分かった。寄付した人に返礼品を贈ることで、特産品の販売が増えるなど産業振興に効果があるとする回答も多数を占めた。

 ただ、多くの寄付金を集めるための返礼品競争が過熱しており、自治体側には一定のルールを望む声が強い。お金に換えやすい商品券などを返礼品にするケースもあり、高市早苗総務相は是正策の検討を急ぐ考えだ。

 全国の自治体に寄付金の主な使い道を一つ聞いたところ、トップの「教育」が12%(202自治体)、次いで「子育て支援」11%(192)だった。茨城県美浦村は、きめ細かい指導のため小学校に非常勤講師を多く配置。長崎県雲仙市は第2子以降の保育料免除に活用する。

 「地域・産業振興」「まちづくり・市民活動」はいずれも6%(それぞれ105と102)。北海道池田町は寒冷地用ブドウの研究開発、宮崎県三股町は市民マラソン開催に充てる。

 このほか北海道栗山町の救急医療態勢の確保といった「健康・医療・福祉」が5%(90)、京都府宇治市のスタンプラリー開催など「観光・交流」は4%(66)だった。

 多くの自治体は、ふるさと納税をする人がお金の使い道を選べるようにしている。従来の税収、地方交付税や補助金だけではできない新たな施策や事業も実現できるため、地域の取り組みをより身近に感じてもらおうとする狙いがある。

 一方、返礼品による産業振興は、54%の自治体が「効果があった」と答えた。具体的には「衰退しかけていた伝統の八幡靴が復活の兆し」(滋賀県近江八幡市)などの例があり、地元生産者の販路拡大や新商品開発につながっているという。

 寄付総額に占める返礼品代は15年度の37%から16年度は43%へ膨らむ見通し。その分、独自政策に充てる額は減る。ただ返礼品自体が地元の活性化に役立つ面もあるため、これが競争過熱の一因となっているようだ。調査は16年11月~17年1月に全国1788自治体(都道府県、市町村、東京23区)を対象に実施し、96・2%の1720自治体が回答した。【共同】

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