デジタルサイネージ管理システムの国内独占販売の記者発表会で握手するサガシキの枝吉宣輝社長(右)とENPLUGのナンシー・リューCEO=東京・赤坂の赤坂ガーデンシティ

 佐賀市の総合パッケージメーカー「サガシキ」(枝吉宣輝社長)は、都心の街角や駅で広がっているデジタルサイネージ(電子看板)の管理システムの販売に乗り出した。米国でシェアトップの「ENPLUG(エンプラグ)」の日本独占販売権を取得した。印刷物のデジタル化が進む中、紙製の販促物を得意としてきたサガシキが急成長する新市場で存在感を示せるか、注目が集まる。

 デジタルサイネージは看板やポスターの代わりに、大きなディスプレーに画像や動画を映す。市場規模は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に現在の2倍以上の2700億円と予測されている。

 現在、国内で導入されているのは映像ソフトとディスプレーの一体型で40インチ程度の画面でも20万円以上かかる。エンプラグは、価格が高く、設定の難しい従来品と違い、安価なテレビや既製品のディスプレーを使える。そこに約3万円の専用デバイス(装置)を取り付け、インターネットに接続すれば、月払いのライセンス契約で1台当たり平均5千円程度で管理システムを利用できる。

 複数の場所に設置したディスプレーを一元管理し、スマートフォンを操作する感覚で動画を配信できるほか、地域ごとのニュースや天気、交通情報、ツイッターやインスタグラムなどのSNSと連動し、掲示板のように映し出す。

 エンプラグは42カ国で展開され、グーグルや米電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)など1千社以上が導入している。

 創業者でCEOのナンシー・リュー氏は米フォーチュン誌で30歳未満の女性起業家トップ10に選ばれた注目の実業家。若手経営者の会合でサガシキの枝吉社長と知り合い、2年がかりで日本市場への進出を準備してきた。「大切なのはベストのチームを組むことだ。枝吉社長は尊敬を集めるリーダーで、一緒に仕事をできることをうれしく思う」と語る。

 枝吉社長は、デジタル化が進み、紙媒体の印刷市場が縮小している状況を踏まえ、「取引のある個人店舗や中小企業を中心にエンプラグの販売を進めたい。東京の大企業だけでなく、佐賀のような地方でも低価格で無理なく導入できる」と力を込める。初年度300台、3年後3千台の販売を目標に掲げている。

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