オスプレイ不時着の現場(奥)を双眼鏡を使って視察する沖縄県の翁長雄志知事(中央)=18日午後、沖縄県名護市

 在日米軍は、沖縄県伊江村の伊江島補助飛行場に駐機中の新型輸送機オスプレイ1機を、整備のための移動で19日にも所属先の普天間飛行場(同県宜野湾市)まで飛行させる方針を固め、日本政府に伝えた。米軍側は13日の不時着事故を受け停止している飛行の全面的な再開についても打診している。日本政府関係者が18日、明らかにした。

 日米両政府は、伊江島の1機については移動させる方向で調整している。一方、日本政府は米側に事故原因の詳細な説明と安全性の確認が必要だと要請しており、早期の全面再開には難色を示している。岸田文雄外相は18日、「原因究明、情報提供、再発防止を求めている。引き続き調整を行っている」と、新潟県十日町市で記者団に述べた。稲田朋美防衛相は19日以降、米側との調整を進める見通し。

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は18日、名護市沿岸部の事故現場を視察し、伊江島からのオスプレイの飛行を日本政府が拒否するべきだとの考えを強調した。視察後、記者団に「許せば、またどんどん飛ぶ。(政府が認めれば)県民の気持ちを逆なでし、信頼関係が完全に崩れる」と述べた。発生から1週間もたたないうちの飛行再開に沖縄の反発は一層強まりそうだ。

 翁長氏は、県として今回の事故を不時着ではなく墜落と認定したと説明。「墜落としか考えられない。不時着水なんてごまかしはできない」と指摘した。「無残な機体を見て、オスプレイの危険性を改めて感じた」とも語り、県内からの撤去を求め続ける意向を示した。

 翁長氏は約50メートル離れた岩場から現場を眺め、機体の残骸には近づけなかった。これに関し「配備計画も事故の検証も、何も知らされないまま物事が進む。日米地位協定の下で政府が手も足も出せない国家というものを全国民に見てもらいたい」と訴えた。

 現場では18日も米兵らが残骸の回収作業を続け、金属製パネルや配管を運び出す姿が見られた。

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