酒に強いタイプの遺伝子を持つ人は、たとえ酒を飲まなかったとしても、痛風になるリスクが酒に弱い人より2倍近く高いとの研究成果を防衛医大(埼玉県)や名古屋大などのチームがまとめ、20日までに英科学誌に発表した。

 飲酒は痛風を引き起こす原因の一つ。酒に強い人は飲酒量が多いため、痛風になりやすいと推測されていたが、飲酒とは関わりなく遺伝子の働きが影響していることが示された。

 防衛医大の松尾洋孝講師は「酒に強い体質の人は、酒を控えるだけでなく、食事にも気を付けて痛風の予防に取り組んでほしい」と話している。

 この遺伝子は体内でアルコールの分解に関わる「ALDH2」で、人により酒に強い型と弱い型がある。チームは、痛風患者1048人と健康な男性1334人の遺伝子を比べて解析。酒に強い型の人は、弱い人より2.27倍痛風を発症しやすい結果となった。

 飲酒による発症の影響を取り除くため、月に1回以下しか飲まない人同士で比べても、酒に強い型の人は1.93倍発症しやすかった。この型の人は尿酸ができやすい可能性があるという。

 アルコールを分解する別の遺伝子「ADH1B」も加えて分析したところ、遺伝子が二つとも酒に強い型の人はリスクが2.78倍になると計算された。日本人の半数近くが両遺伝子とも強い型とみられる。【共同】

■酒 度数、においで推定 がんの診断に応用も

 においのもとになる分子を吸着するセンサーを使って、お酒のアルコール度数を推定することに成功したと、物質・材料研究機構(茨城県つくば市)のグループが20日、発表した。

 数十万種類に上るとされる、においの原因分子を手軽に分析できる装置の開発につながる成果。柴弘太研究員(材料科学)は「精度が課題だが、がん患者の息を解析して診断に応用するなど、さまざまな分野で利用できる可能性がある」と話している。グループは、水やお茶、ビール、日本酒など32種類の液体をセンサーに吹きかけて、電気信号を記録。そのパターンをコンピューターで解析し、アルコール度数を推定するシステムを構築した。

 32種類に含まれていない赤ワイン、芋焼酎、ウイスキーをこのシステムを使って調べたところ、赤ワインと芋焼酎で、実際のアルコール度数とほとんど差がなく推定することができた。【共同】

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