400年と言えば歴史の教科書で何ページ分になるだろうか。北極近くの深海で推定年齢392歳のニシオンデンザメが見つかった。デンマークの大学の調査で分かったもので、脊椎動物の中で最も寿命が長いという◆長生きの秘密はこれからの課題だろうが、動きがとにかく鈍い。体長5メートルもあるのに泳ぐスピードは時速1キロほど。獲物はどうやって捕らえているか謎は多い。子どもを産める体に成長するまで150年もかかるという。人間の常識では想像できないゆっくりとした時間の流れだ◆このサメに及ばないとはいえ、平均寿命が80歳まで延びたヒトも動物の中で長寿の部類に入るだろう。知恵を絞り、医療や食事、衛生面を改善してきた歩みが大きい。ただ人間社会ならではの気苦労がある。頑張りすぎてストレスで内臓をむしばみ、寿命を縮めることもある◆その点、ニシオンデンザメは大きな体に毒が含まれており、外敵が寄りついてこない。冷たく静かな深海でのんびりと泳ぎ、ストレスと無縁の日々を過ごしているように見える◆同じゆっくりでも全く前に進めなければ耐え難いストレスとなる。今年のお盆の帰省ラッシュも高速道路は大渋滞だ。しかし、焦りは禁物で心を落ち着かせて流れに身を任せよう。安全運転で帰郷し、元気な姿でご先祖さまに近況を報告したい。(日)

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